あゆのすけの成長記録

私塾コースの練習記録とクロッキー予定表

アニメコース・エア受講 12月2回目「エフェクト動画」

こんにちは、あゆのすけです。
2021年最後の課題となりました。
もしかしたら、アニメ私塾課題シリーズは、これが最終回になるかもしれません。
こんなニッチな内容なのに、自分が思っているより沢山の方が観てくださっていて、いったいどこのだれなんだろう?!っていつも思ってます。
今まさに、この記事を読んでくださってるそこの貴方!本当にありがとうございます!!

さて、前回に引き続き今回も爆発です。
前回の爆発課題を提出した後、改めて考えてみると、煙の拡散に対して爆弾がでかすぎるというか…空間的に非現実的だな…ということに気が付いてしまいました。アニメーションは必ずしもすべてを物理現象に忠実に描く必要はないと思うのですが、どの要素でリアリティを出すのか、どのあたりで嘘をつくのか、描く人はある程度把握しておく必要はあるんじゃないかなと思いました。
その嘘の織り交ぜ方が、演出だったりするのかな…。何をどうすべきかというのは、作品においてエフェクトがどのような役目を負っているのかで決まると思うので、ちゃんと作品の趣旨を理解することは大事だと思いました。

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当初想定していた設定だと、人間が超高速(秒速200mくらい?)で移動することになってしまうことに気づいた図

 


1.アニメ的爆発の描写のポイント
前回の課題では、リアルな爆発映像を重点的に分析したり勉強したりしていました。
でも、それだけではアニメーションにしたときの演出込みの表現方法までは知ることができません。
というわけで、アニメの爆発シーンを一つ模写してみることにしました。
題材は、おそ松さん第一期第17話「十四松まつり」の「十四松と爆弾」に出てくる爆発です。
ものすごく雑ですが、コマ送りしながら模写しました。

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やっぱりおそ松さんって素晴らしいな!



この爆発は次のようなステップで描かれていました。
 1.爆発の光が最初(光の速度が一番速い)
 2.衝撃波と閃光の描写
 3.質量のあるものの飛散(煙とかがれきとか)
 4.煙の拡散
また、爆発が大きくなる直前、全体を少し下げて、大きくなるタイミングで上げていて、それによって膨張に勢いを感じるしかけになっていました。(同時に爆発による振動も表現)

結構デフォルメされた爆発だと思うんですが、物理的に正しい爆発のステップを踏んでいることがわかりました!すごい!!!
もしかしたらパース的にちょっとおかしくても、この手順を正しく描写していたら、爆発っぽく見えるのかも?!
確信はありませんが、かなり重要なポイントかもしれないと思いました。


衝撃的な爆発は割と一瞬で終わるんですが、爆発の尺の中で大半を占めるのが煙の拡散です。なぜならば、煙はゆっくり動くから…。
煙のもくもくが上手に描けたら爆発っぽくなるかもしれない。
煙はですね、爆心(高温部分)の近くでは割とスピード感をもって膨張するんですけど、大きくなると冷えて膨張する速さがゆっくりになります。それは、単純に冷えるから膨張(空気の拡散)がゆっくりになるのと、半径と体積の関係を考えると(体積∝半径の三乗)半径が大きくなるほど同じ体積増加量対する半径の増加量が小さくなる…からだと考えられます。(むずかしいかな…)

そのような物理現象を踏まえて煙のもくもくの動きを描くと、リアルっぽく描けるような気がします!

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球の体積は半径の三乗に比例する

 

2.煙の描き方・右往左往
2-1 基本的な煙の描き方
なんといっても難しかったのが、煙の描き方なのですが、いくつかのHow toを見たところ、たいてい「煙は大小さまざまな〇(まる)をランダムに配置してアタリとする」ようなことが書いてあります。それなのに、私は見た目のカッコよさに惑わされて爆発直後の発光部分から描き始めてしまったんですね。高温ガスもしくは煙の立体的な形を把握もせずに光るところ描いてしまうなんて、結果、時間を沢山無駄にすることになってしまい実に愚かだったなと反省しました…。
でも、せっかくかっこよく描けた発光部分…もう一度描き直すの嫌だな…と思ったので、それを生かす形でアタリの〇を描き直し、もくもくした形を描くことにしました。


2-2 〇でアタリを取って動きを確認。
〇でアタリを取るときは、前後の動きを確認しながら描いていくのがいいと思いました。(<動画描きなれてる人からしたら実に当たり前の事!)前後にコマを動かしながら7枚ほど原画に相当するものを描きました。1コマだけ取り出してかっこよく描けていても、動かした時に煙っぽい動きをしていなければ当然意味がありません。ちなみに、私が一番最初に描いた「かっこよく描けた!」という1コマは、前後の動きを全く意識してない動かしにくい絵で、最終的には全部消して描き直しました。

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かっこよく描けたと思ったコマ



多分、初心者が一番時間をかけるべきは、この〇でアタリを取った煙の動きの部分じゃないかと思いました。この〇たちがもくもくと煙らしく動いてくれるようになったら、表面のもこもこしたディテールや影部分を決めていくのがよさそうです。
煙もただやみくもに動かすのではなく、どのかたまりをメインにするのか?という優先度のようなものをなんとなく決めました。今回は、真ん中の煙の塊が前方に迫ってくるように見えるように、そのほかの塊はメインを邪魔しないように意識して描いてみました。

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〇でアタリをとって下描きした



2-3 影つけは難しい。
また、影を付けるときは、光の方向をちゃんと意識たいと思いました。その辺が今回意識が足りなかったと反省。そして、煙の影を描きながら「基本的な立体のデッサンちゃんとやりたい…」とすごく思いました…。影のつけかたひとつで、煙の動きも違って見えるので難しいですね…。

 

2-4 今後の課題
爆発の過程を以下の2つの過程に分けて考え、その中をさらに細分化して捉えるのがよさそうです。
1.爆発直後、光と衝撃波
 ・閃光の出かた
 ・衝撃波
2.もこもこする煙状のものの動き
 ・高温(発光)部分の形状
 ・煙全体のシルエットの変化
 ・中身の煙のもこもこの動き(並進>前後左右上下的な動き)
 ・煙表面の巻き込んでいくような動き
 ・飛散物があればその動き。

リアルな爆発を観察するとともに、アニメ作品の中でどのように表現されているかも一緒に習得していきたいです。

 

3 課題提出!
今回は、爆発基礎をある程度頭に入れたのと、それをなんとかそれっぽく表現してみるまでが、私の力量では精いっぱいのところでした。
本当はもっとかっこよく描けたらいいのになぁと思いつつ、今回はこれで区切りをつけ、未来の宿題にしたいと思います。
この1か月、爆発の事をめちゃくちゃ考えたので、これで許してクレメンス♪

 

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爆発。これで提出。


1月~3月は自主製作的な課題が出ています。
何か作ろうとは思っているのですが、課題に忠実に即したものを作るかどうかはまだよくわかりません。
年末年始の間にじっくり考えてみたいと思います。

 

2021年、お付き合いいただきありがとうございました!

みなさんも、どうか良いお年をお迎えください♪